2023.02.27

【週末“非日常”TRIP】暮らすように過ごす、サステナブルな「竹富島」旅

 

石垣に囲まれて立ち並ぶ赤瓦屋根の家々、道に敷き詰められた白砂……。沖縄の原風景を思わせる集落の景色が広がる竹富島。沖縄本島から南西にある12の有人島で成り立八重山諸島のひとつで、周囲約9.2kmの小さな島です。八重山諸島の中心となる石垣島からフェリーで約10分とアクセスがよいため、日帰りで観光を楽しむ人も多いのですが、ゆったりとした静かな時間が流れるこの島は、暮らすように数日間滞在るとその魅力を思う存分感じることができす。竹富島の新しい観光のかたちをご紹介します。 

 

 

 

宿泊しないと見られない! 絶景の夕日&星空 

 

西側にあるコンドイや西桟橋は、海に沈んでいく夕日が見られる絶景スポットとして、島民の間ではおなじみ。でも18時前に出る最終のフェリーで帰ないといけない日帰りの旅行者には、絶対見られない景色です。海水浴客がり、人気が少なくなったや桟橋は、ゆったりくつろいで夕日を見るのにおすすめ。まるで絶景をひとりじめ。 

 

竹富島を含む八重山諸島は日本で一番南に位置するので、全部で88個あると言われる星座のうち84個まで見える、絶好の星空スポットでもあります。八重山諸島近辺は空の暗さもトップレベルを誇さらにその暗さを守るため、集落にある街灯の光が上に漏れないようにするなど、景観や周辺環境に光の影響を及ぼす「光害(ひかりがい)への対策しっかりとられているです。島のどこからでも、の星空を見ることができます! 

 

motti西表島 

 

上空で気流の影響を受け、星がチカチカ瞬いて見える本州とは違い、気流の影響を受けにくい竹富島では、まるでそこにピタッと止まっているかのようにクリアに見えます。これもまた、ここでしか見られない貴重な景色。 

 

 

そして、宿泊しないと見られない景色のもうひとつが、町民方々がおこなう集落の掃き掃除の風景。島を象徴する風景でもあります。朝7時すぎに集落を散策してみると、各々家の前をほうきで掃き、白砂の道をキレイに整えている様子に出会いました。挨拶をして撮影の許可をいただくと、レンタサイクル屋さんを営んでいるお母さんは、自宅の前だけではなく家が位置する区画をぐるっと1周、朝・夕の2回、毎日掃き掃除をされていると、優しく教えてくださいました。こうした町民の方々の自主的な行動のおかげで、この美しい風景が保たれていることを知りました。短い出会いの間に、ほかにもいろいろお話を聞かせてくれたお母さん、こうした町民の方々とのふれあいが叶ったのも宿泊し、ゆったりと島を巡ることができたからだと感じました。 

 

 

コンドイ浜 

住所:沖縄県八重山郡竹富町竹富 

電話:0980-82-5445(竹富町観光協会) 

 

西桟橋 

住所:沖縄県八重山郡竹富町竹富207 

電話:0980-82-5445(竹富町観光協会) 

 

 

「旧与那国家」は大正2年に建築され、当時の住宅の様子をキレイに残している重要文化財建造物です。分棟型の住宅と言われ、「ふーや」と呼ぶ母屋と、「とーら」と呼ぶ台所棟に分かれています。 

 

 

母屋の向かって右に位置する「一番座」は一番格の高い部屋で、お客様がきたときに過ごしてもらうためのいわゆる応接間。家族の寝室などはこちらの部屋の裏側に位置してます竹富町から「旧与那国家」の管理を委託されている水野さんが、構造や暮らしを丁寧に説明してくれました。座敷に上がって見学することができるのですが、どこからか風が入ってきてとても涼しく、居心地がよくまったりしてしまいました 

 

板張りの床のスペースは「クール」といって、貯蔵庫のような場所。味噌・醤油などの調味料、お酒、魚や野菜などの食材を、下から風が入るようにした涼しいスペースで保存したんだそう。 

 

また余談ですが、私が石垣島で出会って以来ファン「元気クール」という乳酸菌飲料があるですが、その名前はこの「クール」に由来しているそう。クール(貯蔵庫)にある元気を分けられるように、との意味が込められているとか。由来を知ったらさらに愛しくなってしまって、帰りの石垣空港でお土産にたくさん買ってしまいました! 

 

 

入場は無料なのですが、保存のために寄付を募る協力金300円を入れる募金箱が設置してあります。った300円で島の昔の暮らしを知れる貴重な体験ができるなんて感謝の気持ちでお金を入れさせてもらいました。 

 

 

旧与那国家 

住所:沖縄県八重山郡竹富町竹富536 

電話:0980-85-2800(竹富島地域自然資産財団) 

料金:無料 

 

 

 

ビーチクリーンで回収した海洋漂着プラスチックゴミが可愛いキーホルダーに! 

 

ぐらしに理解共感ぜひ参加てほしいのが竹富島の景観や伝統文化を守るための活動。おすすめなのは、滞在型リゾート施設「星の竹富島」が行っている「ふれあいまいふな―ツアー」。“まいふなー”とは竹富島の方言で「よいこ」という意味。旅行者も、島や環境に配した観光をして「よいこ」と褒められよう、というツアーです。 

 

主な内容は、コンドイ浜でのビーチクリーンで昨今問題になっている海洋漂着プラスチックやペッボトルなどのごみを回収。そしてそのごみであるプラスチックを材料にウミガメ型のキーホルダーを作り、資源リサイクルの可能性を感じる体験です。 

 

 

今回は、キーホルダー作りを体験させていただきました。キレイに洗浄し、小さく分解したプラスチックを機械に入れて溶かし、金型に流し込みます。固まったものを組み立てると、ウミガメ型のキーホルダーの出来上がり形も可愛いのですが、どの色のプラスチックを流し込むかマーブル模様のような絶妙な色味ってみたりまた甲羅と手足の色の組み合わせを変えてみたりと、どんなウミガメを作ろうか考えるのがすごく楽しかったです。 

 

ほかにもこのツアーは、集落の井戸を案内してもらって水の大切さを学んだり、参加者特典でもらうサコッシュを持って集落を回れば、いろんな店舗でちょっとしたサービスが受けられたりと、さまざまな竹富島らしい体験ができます。 

 

 

ふれあいまいふなーツアー 

開催:火曜、金曜 

料金:1名 3,000円 

予約:https://hoshinoya.com/taketomijima/ (前日16時まで受付)

 

 

 

「星の竹富島」島と共生する仕組みを知る 

 

星の竹富島はリゾート施設でありながら、さまざまな島の環境保全に取り組み、島との共生を図っています 

 

 

そのひとつが「海水の淡水化による飲料水の自給現在、石垣島より水を海底ケーブルで運んでいる竹富島では、生活用水につかう水には限りがあるため、星の竹富島では組み上げた海水を淡水に変える装置を導入。必要な飲料水を自給することにより、客室にペットボトルのミネラルウォーターを置くことも廃止。ペットボトルごみの削減にも配慮しています。また、この装置は太陽光発電を取り入れており、環境にかかる負荷も低減しているです。 

 

 

ほかにも「畑プロジェクト」として、施設の中に畑つくり、竹富島特有の農作物や畑文化を継承することを進めています。現在、島の中で農業に携わる人がだんだん減ってきている中、島の祭事などに奉納する野菜や穀物も、島産のものでまかなえなくなってきているそう。星のやのスタッフたちが、畑文化に精通している島民の方々に学びながら、種を途絶えさせないようにと始めたところ、今では畑も広がり収穫量も増え、祭事に出せるようにもなっとか。 

 

 

星の竹富島は、島の伝統建築を踏襲した木造平屋づくりの客室や、白砂の路地、手積みの石垣など、まるで小さな集落のような施設になっています。施設の南側にある見晴台からおろすと、 中央にんと広い空き地があるのですが、これもあえてのつくり。竹富島にある牧草地を模しもので、また、南側を広く開けることで、南から吹く幸運を呼ぶと言われる風「南風(ぱいかじ)」がどの客室にも吹くように、との願いも込められているとか。“暮らすように滞在”したいときにぴったりの宿です。 

 

 

星のや竹富島 

住所:沖縄県八重山郡竹富町竹富 

電話:050-3134-8091(星のや総合予約) 

HPhttps://hoshinoya.com/taketomijima/  

 

 

 

竹富島を好きになって、また来たいと思ったら、ぜひ「入島」を!

 

竹富島の自然や環境の保全活動のために、2019年より任意で入島料300円を徴収しています。港のターミナルにある券売機で入島料を支払い、出てきたチケットを竹富島の売店で見せると、なんとステッカーやヤシ科の植物で編まれた民芸品などの記念品がもらえます。石垣島と、竹富島のターミナルのどちらにもあるので、島に入るとき、出るときのどちらでも利用が可能。暮らすように過ごし、大好きになった島のこと、たくさん応援できたら嬉しいですよね。 

 

 

 

週末にふらっと訪れる旅もいいですが、じっくりと腰をすえて暮らすように過ごす旅も、また違った魅力を感じることができます。次の旅先にぜひ。 

 

 

◎取材協力/沖縄県

価格は税込です。店舗情報、商品情報は取材時のもので、記事をご覧になったタイミングで変更となっている可能性があります。

 

MAGAZINE

mina 2024年4・5月合併号

COVER STORY

冬が過ぎたら。/川栄李奈

  • ◆春に着たい「くすみ色」。
  • ◆街とアウトドア服
gototop