2021.12.11

クリープハイプ 尾崎世界観さんインタビュー

圧倒的な言葉のセンスと中毒性のあるメロディで、聴き手の心を掴むクリープハイプのフロントマン、尾崎世界観さん。謎に包まれたプライベートは、まったく“ない”んだとか。

 

 

尾崎:自分には、休みという感覚がないんです。多くの人が買い物をしたり、美容院に行って気分転換をすると思うのですが、自分の場合は取材の時に髪を切ってもらい、洋服は気に入った衣装を買い取っているので、店に出向くこともない。時間が空けば楽曲を作ったり、小説を書いたり。音楽は求められていることが分かるから、どうしても“仕事”という感覚があるので、小説を書いている時が自分にとっての休みなのかもしれません(笑)。

 

――あまりにもストイックな答えに、いざ、10日間休みをもらえたらどうするかと訊ねると、頭を抱え「考えられません!」と即答(笑)。

 

尾崎:正月が大嫌いなんです。だって、みんなが休んでいるから、どうしても仕事が止まってしまう。こっちは仕事を早く進めたいし、連絡も取りたいけど、さすがに休みの邪魔はできなくて……(笑)。だから自分にとって、良い音楽を作れて、良い執筆が出来た日が、最高の1日なんです。キャンプやドライブなどに誘われることもありましたが、まったく興味がないんですよね。そう考えると、誰かが何かを見せてくれるものや、体験することよりも、自分で生み出す瞬間が一番幸せを感じるのかもしれません。それと、みなさんが気分転換で聴く音楽や買うCDがクリープハイプであったのならすごく価値のある、恵まれていることだなと思うんです。だからいつまでも売れたい、買ってもらいたいという気持ちがあります。

 

 

 

――作品を生み出すことに必要不可欠となってくるのはインプット。尾崎さんが好きなのは、新人賞を受賞した小説を読むことなんだそう。

 

尾崎:小説の新人賞は、世に出た最初の作品だから、すごくエネルギーに満ちているんです。自分も音楽でそれを経験したからわかるのですが、世間から見つかって認めてもらう瞬間って、すごく嬉しいですし、気持ちがいいんですよね。それらの小説を読み、いいと思った文章は全部スマホに打ち込むようにしています。輝いている文章を書き留める作業は、大事なインプットになるんですよね。でも実は、この作業がすごく大変なんです(笑)! いいと思った気持ちに正直でいたいけれど、打ち込むのが面倒で“本当にいい文章かな?”と思ったり、“この本を読んだら、また打ち込まなくちゃいけないのか”と尻込みしてしまったり(笑)。勝手に自分が決めたことでひとり悶々としています。

 

 

 

PROFILE

おざき・せかいかん●1984年11月9日生まれ。東京出身。2001年にクリープハイプを結成。2012年に『死ぬまで一生愛されてると思ってたよ』でメジャーデビュー。執筆活動も行っており、2021年1月に単行本が発売された小説『母影』が164回芥川龍之介賞の候補作となる。

 

 

INFORMATION

NEW ALBUM

『夜にしがみついて、朝で溶かして』

3年3か月ぶりとなるアルバム全15曲を収録。「いつもクリープハイプ"らしい"タイトルを期待されているのが分かるので、今回もすごく考えました。気に入ってもらえたら嬉しいです」(尾崎)

好評発売中 初回生産限定盤(CD+Blu-ray)6,600円、通常盤(CD)3,300円/ユニバーサル シグマ

 

 

 

ブルゾン(ユーズド)14,300円/Lemontea Tシャツ(ユーズド) 7,480円/Pigsty渋谷神宮前店 パンツ(ユーズド) 14,080円/放課後の思い出

 

SHOP LIST

Lemontea☎︎03-5467-2407
Pigsty渋谷神宮前店☎︎03-6427-3392
放課後の思い出 houkago.thebase.in

 

◎撮影/角田 航 ◎スタイリング/入山浩章 ◎ヘア&メイク/谷本 慧 ◎取材&文/吉田可奈

 

MAGAZINE

mina 2022年3月号

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東京クルーズ/
浜辺美波

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