2020.09.18

【映画】コラムニスト新谷里映さんおすすめ 〈宇宙でいちばんあかるい屋根〉

mina女子におすすめの映画を、映画コラムニスト新谷さんが厳選して紹介します。今回は「心が満たされる」作品。

 

 

▶︎教えてくれたのは……

 

 

9/4公開 映画『宇宙でいちばんあかるい屋根』

 

迷える少女と不思議な老婆
2人が紡ぐ愛の物語に心が満たされる!

家族でも友人でも、大切な人との関係性がつねに良好で平穏だったらいいですが、そうはいかないから悩んでしまう……。誰にだって人間関係の悩みはありますよね。この映画の主人公、14歳の“つばめ”(清原果耶)にもあります。ひとつは、彼女の本当の母親は2歳の時に家を出て、今は父と育ての母と暮らしていて、その両親の間にもうすぐ赤ちゃんが生まれること。血の繋がりが気になって、どう向きあっていいのか戸惑っています。

 

 

片想いの恋はどうなるの!?

もうひとつは、元カレとの悪い噂が学校に広まってしまったこと。気にしないようにしていても、なんだか居心地が悪い。そんなつばめがほっとひと息つける場所は書道教室の屋上。ある日、その屋上で“星ばあ”(桃井かおり)という老婆と出会います。突然現れた星ばあは、どうして屋上にいるの? 「年くったらなんだってできるようになる」って言うけど、本当に空を飛べるの? ちょっぴりファンタジックな存在ですが、なぜかつばめは星ばあ相手だと素直になれる。

 

 

みんな“星ばあ”を好きになる!

いろいろ悩みを相談するうちに、見えていなかったものが見えてきたり、悩んでいたものと向きあえるようになったり、隣に住む大学生の亨(伊藤健太郎)との距離が縮まったり。14歳のひと夏の出来事を描いた静かな物語ではありますが、つばめに向けた星ばあの言葉は、私たちにも響く言葉だったりする。映画を観終わる頃には、抱えていた悩みから少し解き放たれるかもしれません。

 

 

注目ポイントはココ!

✔︎監督は『新聞記者』の藤井道人
✔︎作詞作曲Coccoの主題歌を清原果耶が歌う
✔︎原作は“野中ともそ”の小説
✔︎空撮の屋根のシーンも美しい!

 

 

次の週末はぜひ〈わざわざ映画館〉に出かけて観てください。

 

 

■予告編はこちら

 

全国公開
出演:清原 果耶、伊藤健太郎、山中 崇、醍醐虎汰朗、坂井真紀、吉岡秀隆
桃井かおり
配給:KADOKAWA
©️「宇宙でいちばんあかるい屋根」製作委員会
mina10月号より

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冬が過ぎたら。/川栄李奈

  • ◆春に着たい「くすみ色」。
  • ◆街とアウトドア服
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