2022.04.08

お笑いコンビ・蛙亭 インタビュー

昨年のキングオブコントではトップバッターで登場し、忘れられないインパクトを残した蛙亭。彼らの唯一無二のネタは、アドリブから生まれることが多いという。

 

 

――イワクラさんは、ライブの出番直前に中野さんに設定を伝え、それを元に中野さんがキャラクターを演じ、ぶっつけ本番でコントが作られていくそうですね。

 

イワクラ:中野さんって怖いもの知らずで、怒られても嫌われても構わない。 誰のことも気にせず人生を楽しんでいる、無敵な人なんです。ネタを作るときは、その面白さが出るようなキャラクターを考えることが多いです。

 

中野:見知らぬ人にいきなり『似顔絵描かせてください』と言うキャラとかを、直前で渡されるんですよ。僕は全然そんなヤツじゃないけど、でもその設定だけを伝えられてポンポンとセリフが出てくる。ということは、そんなヤツにもなり得たのかもしれないな、と思うことがあります(笑)。

 

 

――マッチングアプリで出会う自信満々の男、パン屋さんで働く小学生から人工生命体まで。独特なのにどこか共感してしまうキャラクターたちは、ふだんの生活の中から生まれるんだとか!

 

イワクラ:ご飯を食べに行っても『中野さんがここの店員さんで、こんなことを言ったら面白いだろうな』と考えます。 移動中も考えてはニヤニヤしているので、そういった意味でも最近はマスクをしているのでよかったとよく思います。

 

中野:直前に渡されるネタについては、事前に僕にできることは何ひとつないので、単独ライブ前はオープニングVTRづくりとかをやっています(笑)。

 

 


――3、4月に東京と大阪で開催される単独ライブのチケットは即完売(大阪公演はオンライン配信あり)。これまで以上に注目を集めているふたりだが、ある種、博打的なネタ作りの方法は捨てないんだそう。

 

中野:イワクラができるだろうと思って作ってくれたキャラクターで、もちろん僕もできるだろうと思ってやるけど、うまくいかないときもあって……。

 

イワクラ:うまくいかなければやめたらいいだけだから。リスクがあったとしても、この作り方のほうが楽しいので。

 

 

 

――最近はそれぞれ、ピンでの活躍も広がっていますが、それについてお互いどう思っていますか?

 

イワクラ:最近、中野さんの声や演技の仕事が増えてきてうれしいです。『やっぱり面白いですよね、こいつ』という気持ち。でも中野さんは私のピンの仕事を見つけると『俺は入ってないけど、ひとりだけこれは何なん?』と聞いてくるのが気持ち悪い(笑)。

 

中野:イワクラに来てる仕事、別に僕もできるんだけどな、と思って。僕を活かしてくれるテレビマンの人、早く現れないかな、僕の実力を引き出してくれないかなと思っています。

 

イワクラ:とにかく無敵なんですよ。この性格が悪いほうに働くと失敗しても反省しないから勘弁してほしい。でも、いいほうに働いたときは爆発的に面白いから許されているんです。

 

 

 

PROFILE

かえるてい●右:イワクラ 1990年、宮崎県生まれ。左:中野周平(なかのしゅうへい)1990年、岡山県生まれ。2012年結成。公式YouTube『蛙亭のケロケロッケンロール』ではコント内キャラクター人気投票も開催された。

 

 

INFORMATION
蛙亭単独ライブ 『TOKYO PUBLIC NIGHT』

コントと漫才、それぞれに魅力を放つ蛙亭の単独ライブ。「初めて観る方も、この単独ライブを観て好きなキャラクターを見つけてもらえたら」(イワクラ)「お休みの日に、全国の人に観てもらいたいですね」(中野)

 

大阪公演:4月10日(日)森ノ宮よしもと漫才劇場
※オンライン配信あり
(チケット料金2,000円、4月12日(火)まで見逃し視聴あり)。

 

オンライン配信のチケットはこちらから

 

◎撮影/川原﨑宣喜 ◎取材&文/釣木文恵

 

2022年mina5月号より

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冬が過ぎたら。/川栄李奈

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