次なるトレンドを追い求め、世界各国を飛び回っているセレクトショップのバイヤーたち。彼らが特別な街として、今注目しているのが「韓国」です。今回は、bPr BEAMSバイヤーのソウルバイイングに密着! しっかりバイヤーの審美眼で見極めた、買いつけ商品を教えてもらいました。お洒落なbPr BEAMSバイヤーの旅コーデと合わせてご紹介します。
(左)bPr BEAMS バイヤー 若山侑大さん、(右)bPr BEAMS バイヤー 宮野さやかさん
bPr BEAMSバイヤーがバイイングしたもの【1】 「BORNTOSTANDOUT × bPr BEAMS」の『WABI-SABI』EAU DE PARFUM
『WABI–SABI』 50mL 29,150円/bPr BEAMS(ビームス 六本木ヒルズ)
2020年に初お披露目したBORNTOSTANDOUT(ボーン トゥ スタンド アウト)。ブランドのコンセプトは「社会の常識によって抑圧された“欲望”を開放する」という挑発的なメッセージ。そのアグレッシブな姿勢は、香りだけでなく、伝統的な純白の磁器と官能的な曲線に、対照的な深紅を組み合わせた香水瓶にも反映されています。
bPr BEAMSのバイヤーが今回買いつけたのが、別注フレグランス『WABI-SABI』。話題の調香師集団Flair Paris(フレア パリ)にオーダーした、ダーティーなひねりを効かせたミステリアスで詩的なウッディフレグランスです。
日本のサウナの大ファンだという、ディレクターのJun Limさん(右)が、金沢で訪れたサウナ(檜の香り)にインスパイアされた『WABI–SABI』は、 “侘び寂び”の題材のもと、サフランの香りを効かせて、日本特有の情緒や感性を表現したフレグランス。その調香は、肌によく馴染み、軽妙な香りが一日中肌に残ります。
bPr BEAMSバイヤーが語る!
「BORNTOSTANDOUT」のココがスゴい
「 “流行っているから手をつけた”ではなく、“狭く、深く。マニアックな層を攻めて、広めていく”姿勢は、bPr BEAMSとの共通点。アートや伝統、カルチャーを軸に、調香師にフォーカスして、商品の背景が見えるトレーサビリティまで突き詰めるJun Limさんの姿勢にも心惹かれました」(bPr BEAMSバイヤー 若山さん)
インスタグラム:borntostandout.official
bPrBEAMSバイヤーの韓国・ソウル旅SNAP〈1日目〉
旅は着回し力のあるボトムが欠かせない
できるだけ荷物を少なくするために、また、着るものに悩まないように、ベーシックなボトムを1、2本、それに合うトップスを用意します。バイイングの旅は、歩きまわることが多いのでスニーカーと合わせやすいチノパンが多いです。そして、ボトムはある程度きれいめのものが便利。デニムにスニーカーだとカジュアル過ぎるので。(bPr BEAMSバイヤー 若山さん)
outer:Christopher Nemeth
tops:USED
pants:patagonia
stall:ROTOL
bag:patagonia
shoes:NEW BALANCE
モノトーンでカジュアルすぎないダウンスタイルに
東京よりも寒かったソウル。まず最初に選んだのは、身幅がたっぷりあって、レイヤードしやすいアウターにしました。全身黒でまとめても、生地の切り返しやディテールのデザインで少し足し算。コーデ自体はシンプルなので、インナーで差し色を効かせてバランスを取りました。ダークトーンが多くなりがちな冬コーデが新鮮に見えて、清潔感や洗練されたムードも醸し出せるのでおすすめのテクニックです。(bPr BEAMSバイヤー 宮野さん)
outer:LAVENHAM × KOSUKE TSUMURA
inner:UNDERCOVER
pants:COMOLI
shoes:MERRELL × BEAMS
bag:USED
bPr BEAMSバイヤーがバイイングしたもの【2】
「GATA」のベットカバー&ピローケース
『ベッドカバー』 36,300円、『ピローケース』 4,840円/bPr BEAMS(ビームス 六本木ヒルズ)
ベッドリネンなどの寝具アイテムは、低価格帯か高価格帯かの二極化している昨今、本格的に寝具を扱っているセレクトショップがないのではないかと思い、2022年から寝具の買い付けを本格的にスタートしたbPr BEAMS。最初にバイヤーが目をつけたのが、韓国発のライフスタイルブランド「GATA」のベッドリネン製品です。
bPr BEAMSが買い付けた商品は、波の連続性を表現したシャーリングデザインが特徴的で、ベッドルームにやわらかなニュアンスをプラスしてくれるBIG WAVEシリーズ。
衣服からインスピレーションを受けてデザインを考えたと教えてくれたのは、デザイナーのHeejin Kimさん(左)とJinhee Leeさん(右)。二人のルールは、“一度考えたデザインは、しっかり寝かせる”がポリシー。流行りにのってつくったものなのか、スタンダードになりうるものなのか、半年から、約1年かけてお互いの意見を出し合い、ブラッシュアップを続けて製品が完成するんだとか。
また、GATAの商品はすべて、韓国の職人さんたちの手縫いで作られていて、一日につくれるのは3個まで。GATAの商品は韓国でも実店舗に卸しているセレクトショップはなく、商品を実際に見て選べるのはビームス 六本木ヒルズだけ!
bPr BEAMSバイヤーが語る!
「GATA」のココがスゴい
「オーガニックコットン使用やサラッとした肌触りなどが重視される日本では、デザイン性にフォーカスした寝具はほぼ皆無。その点、韓国発のガタの寝具は、品質の良い素材はもはや当たり前で、そこに寝室で過ごしたくなるモチベーションやワクワクをデザイン性の部分でしっかりと感じさせる。凝り固まった価値観をリセットさせる、新しいスタイルが一番の魅力ですね」(bPr BEAMSバイヤー宮野さん)
インスタグラム:gata_official
bPrBEAMSバイヤーの韓国・ソウル旅SNAP<2日目>
存在感あるスクールマフラーがコーデの主役
個人的に収集しているスクールマフラー。渡韓前からピンを立てていたアートミュージアム『Leeum美術館』でお土産に購入したもの。鮮やかなカラーとデザインに惹かれて即購入を決めました。旅先には、着回しやすいシンプルな服を持っていくことが多いので、アクセントになる小物は現地で調達することも。(bPr BEAMSバイヤー 若山さん)
outer:PHINGERIN
pants:LEVI’S®︎
cap:Guggenheim Museum
stall:leeum museum
shoes:SALOMON
メンズ服を着るときは、サイズバランスを大切に
ソウルの街をリサーチする日は、動きやすさを重視したコーディネートにしてみました。フーディ×デニムのベーシックな合わせも、サイズバランスでメリハリをつけてラフになりすぎないように。ニットキャップやスニーカーで、スポーティに着地させました。(bPr BEAMSバイヤー 宮野さん)
hoodie:VAPORIZE
pants:LEE × BEAMS
knit cap:ARC’TERYX
shoes:adidas originals
取材に協力してくれたbPr BEAMSのバイヤー二人!
若山侑大さん(右)
バイヤー歴3年/28歳のときにbPr BEAMSに配属されて以来、バイヤーとして経験を積む。現在はインテリア雑貨のメイン担当として手腕を奮っている。
宮野さやかさん(左)
バイヤー歴1年/今回の韓国・ソウルが、海外のバイイングデビュー。女性ならではの視点で目利きした商品は、レーベル内外からもファンが多い。チームのムードメーカー的存在。
What’s 「bPr BEAMS」?
1992年に“Elements of Life”をコンセプトに、生活雑貨、ステーショナリー、アクセサリーなどのセレクトやプロダクト企画を行うレーベルとしてスタート。BEAMSの原点となる“BASIC&EXCITING”をプロダクトの視点で提案し、ジャンクからハイエンドまで、世界中から集めた多種多様なアイテムを展開する。
bPr BEAMS:https://www.beams.co.jp/bprbeams/
bPr BEAMS Instagram:bpr_beams
◎撮影/SAKAI DE JUN
2024年mina4月号より
店舗情報、商品情報は取材時のもので、記事をご覧になったタイミングで変更となっている可能性があります。