2022.10.26

【イベント】開催間近! 『TOKYO ART BOOK FAIR 2022』。新たな才能が集まる『ZINE’S MATEエリア』とは。

 

2009年にスタートしたアート出版に特化したブックフェア『TOKYO ART BOOK FAIR(以下、TABF)』が2022年も開催。今年は10月27日(木)から30日(日)の4日間。国内外から約200組の独創的なアートブックが集まります。

 

4つに分かれた出展ブースエリアのひとつ『ZINE’S MATEエリア』をディレクションする黒木晃さんに、エリアの見どころやフェアの楽しみ方を教えてもらいました。

 

 

『ZINE’S MATEエリア』は新しい表現に出会える場所です

「ZINE’S MATEエリア」をディレクションする黒木晃さん

 

――TABFのなかで『ZINE’S MATEエリア』はどんなエリアですか?

 

個人で活動するアーティストや、小規模な出版社、活動を始めて間もない作家の方々が中心に出展するエリアです。国内外の約70組の出展者に参加いただいています。

 

TABFの4つのエリアの中ではテーブルサイズが1番小さいですが、若手の方や新しい取り組みをしている方が多く活気に溢れていて、新しい表現に出会える場所です。

 

今年はエリアをリニューアルし、2009年に開催された第一回のTABFのタイトルである『ZINE’S MATE』という名前を改めてつけることで「原点回帰」の思いも込めました。

 

 

――どのような作品がありますか?

 

“いろんな背景を持った人たちが、いろんな表現をしている状態”がこのエリアの面白さだと思うので、写真を撮る方、社会問題をテーマにしている方、詩を書く方、はたまたカオスな作品を作っている方と、さまざまな方たちが参加してくれています。

 

また、今年は例年に比べ、これまでTABFに参加したことがない方や参加回数が少ない新規の出展者を積極的に募集しました。

 

僕が個人的にいいなと感じるのは「どうしようもなくそうなっちゃっている」というか、「それをやらずにはいられない」という熱量を感じる作品。

 

好きだからとか、作家としてずっと続けているからなど理由はいろいろあると思いますが、偏り切っている方の作品は面白いなと思いますね。

 

 

ZINEって結局なんだろう?」と思ってほしい

 

――黒木さんはPodcastで出展者へのインタビューもされていますね。

 

フェアを運営していると、出展者の方とお話する時間が意外に少ないので、作品を作った背景などをじっくりと聞いてみたいと思っていたんです。それを自分だけではなく、フェアに関心を持っている方たちにも共有したかったので、僕が聞き手となり、TABFで出展者の方にインタビューするPodcastを始めました。

 

よくフェアに来るお客さんから「ZINEってなんですか?」と聞かれることも多いんですが、いつも一括りにしてしまうのはどこか違う気がしていて。きっと、TABFのPodcastを聞けば聞くほど、作家ごとに作っているものや制作背景がバラバラなので、その答えは余計にわからなくなると思います(笑)。

 

でも、「ZINEって結局なんだろう?」と思ってもらえるくらい、定義できない状態がいいのかなとも思っています。

 

※昨年度のTOKYO ART BOOK FAIR の会場の様子です(ZINE’S MATE エリアではありません)

 

――なぜ、今の時代にブックフェアが盛り上がりを見せているのでしょうか。

 

本は“出会いの手段”や、“会話を始めるきっかけ”になるものだと思っています。本を手に取ることで「おすすめなんですよ」とか「僕が作ったんです」という話を気軽に始められるところが、ブックフェアならではの良さだと思っています。

 

Podcastで出展者の方の話を聞いていても、他の出展者やフェアに来てくれるお客さんと話ができるのを楽しみにしている方は多いですし、実際に「フェアで友人ができた」「つながりが広がった」という声もよく聞きますね。

 

 

TABFは「偶然の出会いを楽しむ場所」

 

――2020年は中止、翌年はオンラインでも開催するなど変化をしたTABFですが、コロナの期間を経た2022年の見どころを教えてください。

 

コロナの影響も少なからずあると思いますが、社会的な問題に対して自分たちの考えを発信する若い方たちが世界中で増え、ZINEのような手作りのメディアの価値が高まってきているのを感じます。

 

また、コロナを経て「人と会って話すことができる大切さ」が見直されている中で、実際に作家さんに会い、本を通じて話をすることで「手に取れるものから始まるコミュニケーション」の面白さをあらためて感じられるのではないかと思います。

 

 

――最後に、初めてTABFへ足を運ぶ方に楽しみ方を教えてください!

 

ブックフェアの一番の魅力は、本の作り手と直接コミュニケーションを取れることだと思います。一般的な本屋さんでは、本を作っている人がどういう人なのかは目の前で見えないけれど、フェアでは作っている人が目の前にいて、その人と実際に話ができて、雰囲気を見ながら本を手に取れるんです。

 

誰かの推薦を見たり自分で検索したりすることが多い中、「なにか面白そうなものに出会える」というだけでも、フェアに足を運ぶ理由には十分なのかなと思います。本に詳しかったり、専門的な知識を持ったりしている必要はまったくないんです。

 

出展している方たちも、お客さんと同じような若い方たちもたくさんいるし、海外の方はフランクにコミュニケーションを取ってくれる方がいっぱいいるので、出展する方たちのエネルギーも感じられると思います。

 

足を運んでみると「いいな」と感じるものはきっとあるはずなので、偶然の出会いを楽しみに来てください。

 

 

個性的な本や作家と出会える『TOKYO ART BOOK FAIR 2022』。ぜひ、会場に足を運んで、ワクワクを体験・体感してみて。

 

 

『TOKYO ART BOOK FAIR 2022』

国内外から約200組の独創的なアートブックを制作する出版社、ギャラリー、アーティストらが集結し、作り手たちが本の魅力を伝えるイベント。ひとつの国や地域に焦点を当て出版文化を紹介する「Guest Country」では、今年はフランスを特集。

 

会期:2022年10月27日(木)17:00~20:00、28日(金)~30日(日)10:30~19:00
会場:東京都現代美術館(東京都江東区三好4丁目1-1)企画展示室B2F、エントランスホール ほか
入場料:一般 1,000円(税込)
※事前予約:https://artsticker.page.link/TABF2022
公式WEBサイト:https://tokyoartbookfair.com/
ZINE’S MATE Podcast presented by TOKYO ART BOOK FAIR:https://open.spotify.com/show/0XjUHJEnCh9i0mAi6JZl05

 

 

■取材協力

ユトレヒト

 

東京都渋谷区神宮前5-36-6 ケーリーマンション2C
https://utrecht.jp

 

◎撮影/猪原 悠 ◎取材・文/稲垣 恵美

価格は税込です。店舗情報、商品情報は取材時のもので、記事をご覧になったタイミングで変更となっている可能性があります。

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mina 2022年12月号

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あの街、冬さんぽ。/
清野菜名

  • ◆行くなら、やっぱり温泉宿。
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