2022.01.08

ロックミュージカル『ロッキー・ホラー・ショー』主演・古田新太さんインタビュー

世界的にカルト人気を誇るロックミュージカル『ロッキー・ホラー・ショー』。ある嵐の夜に怪しげな城で繰り広げられる、グロテスクでエロチックな狂乱パーティーを描いた本作の主演を務めるのは劇団☆新感線の看板俳優であり、映像作品でも八面六臂の活躍をする古田新太さん。『ロッキー〜』の舞台に立つのは5年ぶり3度目になる。

 

古田:中学の時に『ロッキー・ホラー・ピクチャー・ショー』(1975年の映画版)を観て、こういう作品をやりたいと思ってからの舞台人生なので、おいらの原点でもあるんです。今、LGBTQが言われているし、ゲイの悲しみを描いた作品はたくさんありますけど、この作品はジェンダーやバイセクシャルというテーマをゲラゲラ笑い飛ばしているのが、逆にいいと思っています。原作者のリチャード・オブライエン自身もトランスジェンダーで、本気で泣かせるつもりでこの話を描いてるんですけど、実は大失敗作っていう(笑)。『ピクチャー・ショー』で言うと、最後は『キング・コング』と『水着の女王』のパロディになってるけど、誰もそんなんじゃ泣けません。狙ってないからこそ笑える、そんな失敗作がこんなにも世界中の人に愛されちゃってるのが大きな魅力ですね。

 

 

――古田さんが演じるのは人造人間ロッキーを生み出す変態博士フランク・フルター。実は(?)美脚の持ち主・古田さんが着こなす網タイツにガーターベルトという奇抜な衣裳も必見。

 

古田さん:特にダイエットみたいな準備は何もしてないです。さすがに3回目だし、やってることと言えば毎日、酒を飲むくらい。フランクって、少々いかつくて気持ち悪くて、そんなヤツがロッキーに抱っこされてる姿がイビツに見えないといけないと思ってるんです。その部分こそがフランクの魅力ですからね。観る人が『この人こえーな』って思ってもらえるほうが、自分が演じていても楽しいですから。

 

――『ロッキー〜』と言えば、応援上演の元祖。観客がペンライトなどのグッズを持ち込み、演者と共に歌ったり踊ったりするのが通常スタイルだが……。

 

古田さん:『ロッキー〜』は一緒に踊ろうぜ歌おうぜっていう客いじりの最たる作品ですけど、今回、その辺のことはきちんと配慮された脚本なので、あとはどうやってお客さんと遊べるか、おいらたちが頑張ります。去年、無観客で舞台を配信したんですけど、笑い声のない中でふざける虚しさがすごかった。悲劇やミュージカルだったら拍手をいただけるけど、喜劇をやる人間はお客さんの笑い声でどれだけ助けられているのかを思い知りましたね。声は出さないでくださいと言われてるけど、時々我慢してるような『ふぇっ』みたいな声が聞こえると嬉しいんです(笑)。

 

 

PROFILE

ふるた・あらた●1965年12月3日生まれ。兵庫県出身。1984年より『劇団☆新感線』に所属。客演も含めて多くの舞台に出演。他に映画 『空白』、ドラマ『SUPER RICH』、音楽バラエティ『関ジャム 完全燃SHOW』等。

 

 

INFORMATION

『ロッキー・ホラー・ショー』


1973年に初上演されて以来、人気を誇るロックミュージカル。嵐に遭った新婚カップルが辿り着いた城で、城主のフランク・フルターや、完璧な筋肉を持つ人造人間ロッキーらによって官能的で危険な世界に誘われていく。

2022年1月13日(木)〜1月16日(日)KAAT神奈川芸術劇場 〈ホール〉、1月20日(木)〜1月23日(日)森ノ宮ピロティホール、 1月29日(土)〜30日(日)上野学園ホール、2月4日(金)2月6日(日)北九州芸術劇場 大ホール、2月12日(土)〜2月28日(月)PARCO劇場

出演:古田新太、小池徹平、ISSA、昆 夏美、フランク莉奈、峯 岸みなみ、東京ゲゲゲイ、武田真治、ROLLY、岡本健一ほか

 

 

◎撮影/川原﨑宣喜 ◎ヘア&メイク/田中菜月 ◎取材&文/熊谷真由子

 

2022年mina2月号より

MAGAZINE

mina 2022年12月号

COVER STORY

あの街、冬さんぽ。/
清野菜名

  • ◆行くなら、やっぱり温泉宿。
gototop