平安時代から多くの人が「よみがえりの聖地」として訪れる熊野古道が「紀伊山地の霊場と参詣道」として世界遺産に登録され、ちょうど20周年を迎えた昨年。美しい樹木や苔に包まれる参詣道を、地元の語り部の説明を聞きながら歩けるコースは、フランスの最も権威ある旅行ガイドからも高く評価され、今年も世界中から旅人が集まっています。今回は熊野古道でしっかり動かした体を癒やしてくれるパール温泉と合わせて、心と体をメンテナンスする旅にふさわしいスポットを紹介します。
美しい石畳とヒノキ林に癒やされる熊野古道の散策
太平洋に突き出た日本最大の紀伊半島は、古代から神々と仏が宿る聖域とされてきました。なかでも熊野古道は、伊勢神宮と熊野三山(熊野速玉大社、熊野那智大社、熊野本宮大社)という日本二大聖地を結ぶ世界遺産の巡礼の道。
今回は地元の語り部・山脇弘蒔さんと一緒に「熊野古道伊勢路」のうちのひとつ、紀北町と尾鷲市にまたがる馬越峠(まごせとうげ)を歩きます。歩きやすいように整えられた石畳はなんと江戸時代に出来たそうで、長い歴史を経て多くの参拝者が歩んだと思うと感慨深い気持ちに。道中は美しい沢に出会えたり、壮大な尾鷲ヒノキ林を通ったり、風情ある景色が続きます。
・熊野古道 伊勢路馬越峠道
馬越峠登り口から尾鷲駅までの約5kmコース
三重県北牟婁郡紀北町〜尾鷲市
0597-89-6172((一社)東紀州地域振興公社)
・くまの体験企画(ガイド)
090-7865-0771
伊勢に来たら一度は食べたい! 宮内庁御用達の老舗割烹「大喜」
伊勢志摩の豊潤な海の幸、伊勢に集まる山の幸を活かした数多くの名物料理がある老舗割烹「大喜」。伊勢神宮参拝の皇族の方々も味わったとして、観光客や地元の人から愛されています。
手こね寿司はカツオの赤身を独自のタレに漬け込み、酢飯と合わせた伊勢志摩の郷土料理。三重県の漁師が漁の合間にカツオと醤油とごはんを混ぜ合わせ、手で豪快にこねて食べたのが発祥だそう。秘伝の甘辛タレとさわやかな甘酢にピリッと生姜が効いて、やみつきになる美味しさ。
・大喜
三重県伊勢市岩渕2-1-48
0596-28-0281
鳥羽湾をのぞむオーシャンビューで過ごす「鳥羽国際ホテル」
鳥羽観光の拠点としておすすめなのが、昨年開業60年を迎えた「鳥羽国際ホテル」。日本の皇族をはじめ、海外からの国賓を迎え、伊勢志摩の迎賓館としても有名です。今回、周年記念に合わせた大規模なリニューアルが終わったばかり。
壮大な鳥羽湾を見渡せる「もんど岬」の立地を活かした、絶景を楽しめる「パールオーシャンテラス」に変貌しました。早朝や夕暮れ時にテラスに出て、ぜひやわらかな潮風に身を委ねて。
鳥羽国際ホテルに泊まったら、ぜひ食べてほしいのがホテル不動の人気を誇るチーズケーキ。他とは異なる洗練されたコクと香り、なめらかな口溶けはモンドセレクション最高金賞も受賞した一品。半世紀以上、変わらない製法を守り続けています。
・鳥羽国際ホテル
三重県鳥羽市鳥羽1-23-1
0599-26-4121
真珠肌へ生まれ変わるパールオーロラ風呂に癒やされて
熊野古道を歩いて疲れた体は、鳥羽国際ホテルの敷地内にある潮路亭「湯処 常若の湯」で癒やされたい。ここでは世界ではじめて真珠養殖に成功した「ミキモトグループ」によるキラキラと輝くパールオーロラ風呂が楽しめます。
真珠由来成分を配合したパールオーロラ風呂は、真珠とアコヤ貝からしか抽出できないミネラルやコラーゲンによって、しっとりした潤いのある肌へ導いてくれます。お湯から上がるとパールの粉末成分が付着して皮膚がキラキラと光るため、女子旅もいっそう盛り上がるはず。
・潮路亭
三重県鳥羽市鳥羽1-23-1(鳥羽国際ホテルの敷地内)
送迎バス有
Photo&Text / Nitta Tokiko
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