自身のブランドやZINE、個展……。表現の場は数多くあれど、クリエイターが表現の手法として選ぶことが多いのは「Tシャツ」というキャンパス。そんなクリエイターたちが、Tシャツに想いを込めたメッセージを紐解く短期集中連載です。
想いを伝える場でもあるから、熱量を込めて制作しているブランドも多いのが“Tシャツ”。モデル兼自身のアパレルブランド「irojikake」のディレクターでもある紗羅マリーさんに、今年のシーズンテーマを込めたTシャツについてお聞きしました!
▶︎教えてくれたのは
モデル・「irojikake」ディレクター 紗羅マリーさん
1986年12月12日生まれ。2000年よりモデル活動を開始し、以降歌手、デザイナー等活躍の幅を広げる。2015年より自身の名前は非公表で洋服作りを始め、2017年から自身の名前を出した形でブランド『irojikake』をスタート。
元気が出て、女の子の裸よりもきれいに見える服を
『irojikake』のブランドコンセプトは、『女スパイ集団irojikake』。そこに所属する女の子たちの私服をイメージして形にしています。そこに“色を仕掛ける”という意味を掛け、カラフルで着る人が元気になれる服作りを大事に。また女の子は裸が一番綺麗なのに、それを包むには形の悪い服が多い。だからこそ、裸よりきれいに見える服、着て自分に自信が持てる服を作りたいと思っています。
ブランドのシーズンテーマが色濃く表れるのが“Tシャツ”
21SSのテーマは『狂気の抱擁〜EMBRACE THE MADNESS〜』。私たちが普段は隠している「狂気=人とは違うもの」も大切に抱きしめて暮らそう、というメッセージが込められています。これは、5歳の息子が描いた絵本に影響を受けていて、その最後にあったのが、Tシャツにも転写した“ThE END”。ただ“おしまい”ではない様々な意味合いが込められています。毎年ブランドのシーズンテーマが色濃く表れるのが『irojikake』のTシャツ。ぜひ、その年のテーマに沿った世界観を楽しんでみてください!
◎撮影/後藤啓太(W)