自身のブランドやZINE、個展……。表現の場は数多くあれど、クリエイターが表現の手法として選ぶことが多いのは「Tシャツ」というキャンパス。そんなクリエイターたちが、Tシャツに想いを込めたメッセージを紐解く短期集中連載です。
アウトプットの場でもあるTシャツは、着ることが1つの“主張”になるんです。そう話すのは、モデル・「EA magazine」ディレクターの山本奈衣瑠さん。今回は、EA magazineの制作チーム全員で作ったTシャツについてお聞きしました!
▶︎教えてくれたのは
モデル・「EA magazine」ディレクター 山本奈衣瑠さん
フリーランスモデルとして活動する傍ら、「EA magazine」ディレクターとして創作・発信活動も行う。「EA magazine」とは、日常の当たり前に存在する人、物、自然、環境に向き合ってこれまでとは違った新しい選択肢を提示することをコンセプトにしたフリーマガジン。マガジンの活動状況はインスタの@ea.project.eaでチェックでき、今回のTシャツの製作風景も見られます!
「選択できる個人を増やしたい」という思いが発端
『EA(エア)magazine』をつくるきっかけは、自分の周囲の人たちが置かれている状況の差でした。仕事で出会った子たちは社会についてごく自然に話をするのに対して、地元の友人たちはリアルな悩みを抱えているのに社会の話をほぼしない。この違いって? と考えた時に社会に対して自分の考えを表現するには、多くの知識を知り選べる環境が必要だと気が付いたんです。たくさんの選択肢を知った上で、自分の考えを選択できる人を増やしたいという思いで始めたのが『EA(エア)magazine』です。
Tシャツは何かを考えるきっかけになる “ユニフォーム”
EA magazineの入手方法は、無料配布かグッズ購入時に1冊ついてくるという形です。Tシャツ単品で欲しい、という声もありますが、この本ありきのTシャツだからそれはしません。だからこそ、これを着てくれているということは本のどこかに共感してくれたということだし、その意味でこれを着ること自体がひとつの“主張”になるのかなって。かっこつけずにありのままの自分たちを表現できたと思っています。
◎撮影/後藤啓太(W)