2025.11.21

“オクシズ“こと奥静岡エリアで、お茶とサウナでととのう極上の癒やし体験!【週末“非日常”TRIP】

静岡市の北に広がるエリア、 “オクシズ”をご存知ですか? 自然が多く残るこの場所には極上の癒やしを体験できる注目スポットがいっぱい。1泊2日の癒やしの旅を体験してきました。

 

静岡市の北に広がるエリア、 “オクシズ”をご存知ですか? 自然が多く残るこの場所には極上の癒やしを体験できる注目スポットがいっぱい。メディアツアーで、1泊2日の癒やしの旅を体験してきました。

 

 

『大間福養の滝』で森に響く水音を楽しむ

静岡市街地から車でおよそ1時間。「大間福養の滝(おおまふくようのたき)」は、オクシズの中でも、ひときわ神秘的な景観を誇る滝です。静岡市葵区・奥藁科(おくわらしな)地区にあり、高さ135mを誇る二段の滝で、上段の「雄滝」と下段の「雌滝」が連なり、白い絹布のように流れ落ちます。

その水は、標高1,500メートル級の七ツ峰から流れ出た清流。滝の音と、森にこもる冷気が調和し、夏でもひんやりとした空気が漂います。

 

滝へ向かう道中は、苔むした岩や木漏れ日の林道が続き、渓流音を聞きながら歩いていくと、軽いトレッキング気分も味わえます。
足元はぬかるむこともあるので、アウトドアシューズを忘れずに! 滝の前で深呼吸すれば、体の奥まで澄み渡るような心地よさを感じられます。

 

古くは修験者が身を清めたともいわれるこの地。滝の前に立つと、自然と手を合わせたくなるような静謐さが漂います。写真を撮るなら、低めのアングルで。岩肌と滝の飛沫が立体的に映り、動きのある一枚に。

 

 

大間福養の滝
住所:静岡市葵区大間(入口:駿墨庵の横)
URL:https://www.city.shizuoka.lg.jp/okushizuoka/spot/s000119.html

 

 

 

急須で淹れるお茶でゆったりとした時間を味わうカフェ『茶の芽』

静岡といえば、やっぱりお茶のまち。大間福養の滝から静岡駅に戻る道中に、お茶の香りが柔らかく立ちのぼる一軒のカフェがありました。それが、創業70年を超える老舗『森田製茶』が手がけたお茶カフェ『茶の芽』。急須で淹れる一杯の時間を通して、「静岡らしさ」をゆっくりと感じられる場所です。

 

『茶の芽』では、淹れてもらうのではなく、客自身が急須にお湯を注ぎ、香と味わいを確かめながら楽しむスタイル。煎茶・玉露・ほうじ茶など、茶葉によって最適な温度や蒸らし時間は異なります。スタッフがその都度丁寧に教えてくれるので、初めてでも安心です。

 

ここでの時間は、ただのカフェタイムではありません。お茶を淹れる文化そのものを体感することができる、静岡ならではの場所。急須を手に取り、自分の手でゆっくりとお茶を淹れる。その一杯の中に、静岡の風土と、職人たちの誇りが凝縮されています。

 

お茶と一緒に味わえるのは、和の甘味の数々。香ばしく焼き上げた焼きだんごや季節の練りきり、そして夏季には、ひんやりと香りが広がる抹茶かき氷も楽しめます!

 

食事時には軽めの茶そばセットも人気。どれもお茶の香りを引き立てる素朴な美味しさで、心までほっとほどけていくよう。

 

また、森田製茶の茶葉が購入でき、家に帰ってからも自分好みの“淹れ方”を楽しめるのも魅力。ギフトにも人気の茶缶やティーバッグなど、静岡旅のお土産にもぴったりです。

 

 

茶の芽(森田製茶)
住所:静岡県静岡市葵区大原1827
URL:https://www.instagram.com/cha_no_me.cafe/

 

 

 

山の水で淹れる、格別の一杯・隠れ家カフェ『かつやま』

同じく、オクシズでお茶が楽しめるカフェをもう一軒ご紹介。静岡駅から車でおよそ40分の、山あいに広がる小さな集落・水見色(みずみいろ)に、ひっそりと佇む古民家カフェがあります。もともとお茶農家だったという築180年の家を改装し、地元の茶畑で育った茶葉をその場で味わえる“山のお茶カフェ”として親しまれています。

 

縁側に腰かけると、目の前には一面の茶畑。四季折々に表情を変える茶畑の風景と、山の風に混じるお茶の香り。そのすべてが、静岡らしい柔らかな時間を運んでくれます。

 

この土地で採れた茶葉を、この土地の水で淹れる。それが一番美味しいお茶の飲み方だと、昔から言い伝えられてきたそう。『かつやま』では、水見色で育った茶葉を、山の湧き水で丁寧に急須で淹れ、その味と香りをじっくり楽しむことができます。

 

お茶と一緒に味わいたいのは、季節の素材を使った自家製スイーツ。春は桜香る練りきり、夏は摘みたてブルーベリーのタルト、秋は手作りのおはぎや渋柿など。どれも地場産の素材をいかした優しい味わいで、「お茶の時間をゆっくり楽しんでほしい」という店主の想いが込められています。

 

 

・お茶農家の古民家カフェ・かつやま
住所:静岡県静岡市葵区水見色1290
URL:https://www.instagram.com/katsuyama_seicha/

 

 

 

一棟貸しの宿「うわの空-uwanosora-」の「お茶サウナ」でととのう!

注目エリア「オクシズ」では今、プライベート感たっぷりにストレスなく過ごせる、一棟貸しの宿が増えてきています。古民家などを改修した宿は、オクシズの自然や景色に馴染みつつも、こだわりの設備や内装で、非日常感溢れる宿泊体験ができます。今回お世話になった「うわの空-uwanosora-」は、サウナが楽しめるのが魅力の、1日1組限定の宿です。

 

中庭から別館の小さなドアをくぐると、そこは立派なフィンランド式サウナ。サウナストーブの上には、お茶の葉とハーブが入れられた鉄鍋の茶香炉がセットされており、ロウリュをおこなうと優しいお茶の香りに包まれます。

 

サウナのあとは、中庭にある沢の水を引いているという天然の水風呂にドボン! 通年で約6〜19度という自然の水温と、周りの自然の景色とともに四季を感じることができ、最高のリフレッシュ体験に。

 

その後は、同じく中庭にある円形ステージでゴロンと横になったり、ベンチにゆったりと腰をかけたり、外気浴も自然を感じながらおこなえます。まさに、極上のととのい体験!

 

この宿のもうひとつの魅力は、囲炉裏付きの屋内BBQスペースで、サウナ後の「サ飯」を味わえること! 火起こしはスタッフの方がおこなってくれ、調理器具や食器、調味料は完備されていますが、食材や飲み物は自由に持ち込んでBBQを楽しむことができます。

 

今回はせっかくなので、地元スーパーで静岡の食材をメインにセレクト。お酒はご当地ビールの「静岡麦酒」、日本酒は伝統の静岡酵母をつかった「英君」を選びました。

 

みずみずしく柔らかいナス、静岡おでんで有名な黒はんぺんが美味しかったです! また、静岡ならではの釜揚げしらすと、由比缶詰所の高級ツナ缶をアヒージョにしたのもバッチリでした。

 

そしてこちらの宿、内装も素敵でした……。窓いっぱいに自然を望める広いリビングに、おしゃれで使いやすいダイニングキッチン。プロジェクターがあるのもポイント高い!

 

そして寝室がふたつ。モダンな洋室と、畳の和室があり、印象が違うのも素敵。

オクシズの自然の中で、お茶のサウナでととのいつつ、時間を忘れてゆったり過ごせる宿でした。

 

 

うわの空-uwanosora-

住所:静岡県静岡市葵区赤沢193

URL:https://uwanosora-shizuoka.com/

 

 

 

お酒も癒やし!? ウイスキー蒸溜所の見学もおすすめ!

清らかな水が豊富なオクシズには、静岡の素材を生かして希少なウイスキーをつくる「ガイアフロー静岡蒸溜所」があります。ここでは平日も休日も毎日、蒸溜所見学ツアーに参加できます(平日2回、休日3回開催、定員20名。ひとり1,100円、見学60分+試飲60分以内)。オクシズで育ったというヒノキをふんだんにつかった建物が、自然に溶け込むように佇んでいます。

 

写真は麦汁を発酵させる発酵槽。このタンクも静岡産の杉でつくられています。林業が盛んな地域ならではの特色が、ウイスキーづくりにも生かされています。

 

原料となる大麦も、2020年ごろから静岡県の農家で栽培を始めたそうです。

 

蒸溜してアルコール濃度を高める蒸留機は3機あり、そのうちの1機が、国内でも世界でも珍しい、薪による直火蒸留方式なのがガイアフロー静岡蒸溜所の特徴。使用する薪も地元産の間伐材からつくっています。通常の蒸溜とは一味も二味も違う個性的な原酒が出来上がるのだそう。

 

ウイスキーを寝かせる熟成庫は圧巻の光景! 樽がぎっちりと棚に並び、時を重ねていました。 

 

そしてお待ちかねの試飲タイム。3種いただきましたが、左より、薪直火加熱で日本産大麦100%をつかった2025年製のシングルモルト、蒸溜機や原料となる麦芽の産地で造り分けたさまざまな静岡蒸溜所の原種をすべて使用してつくるシングルモルトの「ユナイテッドS」、そして間接加熱方式の蒸溜機で日本産大麦100%でつくられたシングルモルトです。

薪をつかったものは、個性的な香り、味わいが少し際立っていますが癖になる味わい。間接加熱方式の蒸溜機のものはやはりマイルドな味わい。でも実はミックスが一番飲みやすく美味しいかも、と思いました。

静岡ならではのきれいな水や木をつかってつくられるこだわりのウイスキーづくり、見学する価値ありです。

 

 

・ガイアフロー静岡蒸溜所

住所:静岡県静岡市葵区落合555

URL:https://shizuoka-distillery.jp/

 

 

海のイメージが強い静岡ですが、オクシズは山の魅力をたっぷり味わえる自然あふれるエリア。癒やしの旅にはぴったりです。ぜひ次の旅の目的地に。

 

 

◎協力/静岡市

店舗情報、商品情報は取材時のもので、記事をご覧になったタイミングで変更となっている可能性があります。

 

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【2025年12・1月合併号】CONTENTS/特集:お笑い芸人 表紙:向井 慧(パンサー)

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 STORY of WEEKEND
My Slow Days 向井 慧(パンサー)
本とサウナと吉祥寺。

  • ◆IT’S BREAK TIME! 今日はオフ。あの芸人さんの、休日の過ごし方
  • ◆Vintage My Way クセつよ芸人さんが語る!僕らのディ~プな古着愛。
  • ◆#OOTD #NECESSITIES #OWARAI #SNAP ガチの私物にプライベートが溢れ出まくり!入り待ち&出待ちスナップ
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