2025.09.26

ニューレトロな街・ 熱海で いま巡りたい、〝粋〟どころ。

現在進行形で進化を続けている熱海。 そんな街を深く知るには、 詳しい人 に聞くのが一番。古いものと新しいも のが混在する“ニューレトロ”なスポッ トはまだまだこんなにある!

ガイドブックには載っていない、 ディープな熱海の世界にどっぷり浸かってみて。

 

01. 薬膳喫茶 gekiyaku

ギャップ込みで地域の人に親しまれる喫茶店

 

設計デザイナーのオーナー夫妻と、薬膳マイスターの資格を持つお母様の3人で運営。築60年の別荘をリノベーションし2021年にオープンした。赤を基調にした店内は現代アートが散りばめられ、年季の入った外観からは想像もつかないモダンな空間が広がる。一瞬ギョッとする店名だが、周辺住民に高齢者が多いことから、体が元気になる薬膳で健康になってもらいたいという思いで名づけたそう。鶏ガラ出汁の薬膳粥(800円)や、お肉を饅頭で包んだ包、白キクラゲや菊花などをブレンドした薬膳茶(いずれも500円)などの薬膳料理が手ごろに楽しめる。

 

 

 

SPOT DATA

静岡県熱海市西山町32-25

Instagram:@gekiyaku.jp

 

 

02.旧日向家熱海別邸

 

ふたりの建築家による和と洋の融合空間

 

熱海にある名建築でぜひ訪れたいのはこちら。実業家の別邸として1936年に竣工。木造の母屋は、銀座の和光や上野の東京国立博物館を設計した渡辺 仁が、地下室はドイツの建築家ブルーノ・タウトが手掛けた。竹や桐を使った社交室、洋風客間と日本間、ベランダで構成され、古い建物でありながら、空間づくりや照明などの随所にモダンな洋のエッセンスを感じられる。

 

SPOT DATA

静岡県熱海市春日町8-37

HP:kyu-hyugabettei.rsvsys.jp

 

 

03.釜鶴ひもの店 本店

 

熱海で絶対食べるべきは干物!

 

熱海では駿河湾や相模湾など近海で獲れた魚を日持ちさせるための干物文化が盛ん。ここは創業160年の老舗で、名物のアジなど常時約30種の干物を扱う。買いつけから加工まで一貫して自社でおこなうのがこだわり。塩加減は控えめにして、素材の味を引き立てている。最近は有機オリーブオイルを使ったアンチョビ(972円)が お土産に人気。

 

 

 

 SPOT DATA

静岡県熱海市銀座町10-18

☎️0557-81-2172

 

 

04.幸華

 

あの文豪も愛した老舗の中華料理店

 

かつて花街文化が栄えた熱海。お座敷の合間に出前を取る店も多かったそうだが、そんな時代から愛され続けているのがここ。1950年の熱海大火で一度は焼失するも同じ場所で営業を続け、文豪・坂口安吾も通ったという名店だ。名物は卵まるごと1個と、野菜、チャーシュー、イカ、カニフレーク、かまぼこなど具材たっぷりの五目そば(1,300円)。町中華=庶民の味という印象だが、戦後は卵が高級品だったため、この五目そばはかなり贅沢な一品として愛されていたそう。料理はボリューミーながら味つけはやや甘めでさっぱりしているので、どんどん箸がすすむ!

 

 

SPOT DATA

静岡県熱海市渚町12-11

☎️0557-81-3901

 

 

 

05.SEACLIFF 熱海蒸溜所

 

熱海の名産を使ったクラフトジンを堪能

 

古くから熱海で栽培されてきた柑橘類のダイダイ。その魅力を活かしたクラフトジンをつくりだす蒸留所が2024年にオープンした。ムード漂う店の奥には、オーダーメイドのドイツ製蒸溜器がガラス越しに輝く。看板商品の「SEACLIFF STANDARD」は、ジンの原料となるジュニパーベリー、ダイダイ、伊豆産のハバノリを使った香り豊かなボタニカルジン。ロンドンの権威ある大会で銀賞を受賞したという実力派だ。併設バーではジンを使った多彩なカクテルを提供。ボトルを購入することも可能だ。

 

 

SPOT DATA

静岡県熱海市清水町9-13

Instagram:@seacliff_spirits

 

 

 

06. Kiten -slow&work stay-

 

熱海旅の起点にするならここ!

 

観光の中心地・熱海銀座商店街に佇む、小さな隠れ家的宿。飲食店やお土産ショップ、ビーチまで徒歩圏内という便利な立地が魅力。館内には「五行(木・火・土・金・水)」をテーマにデザインされた5つの個室があり、インテリアまでこだわっている。女性専用で、鍵つきドミトリーも用意。どっぷり夜遊びするなら、こんなカジュアルな宿がぴったり。

 

 

 

SPOT DATA

静岡県熱海市銀座町10-22

Instagram:@kiten.slow_work.stay

 

 

ーー

教えてくれたのは……

 

古物コレクター・グラフィックデザイナー

永井ミキジさん

Instagram:@mikiji.tv 

 

都内を拠点に活動しながら、熱海の魅力にハマり通い詰めるうち、地元民並みに熱海に顔がきく存在に。今回紹介したお店の中には、彼が仕入れた古物が置かれた店も多かった!本誌ではミキジさんのコメントとともにスポットの詳細を掲載。ぜひチェックを!

 

 

Photo / Furuya Akihiro Supervision / Nagai Mikiji

 

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2025年mina10月号より

記事に掲載されている情報は取材時のもので、記事をご覧になったタイミングで変更となっている可能性があります

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【2025年11月号】CONTENTS/特集:UNIQLO 表紙:夏帆

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STORY of WEEKEND
THE BASIC of BASICS 夏帆
定番を楽しむ、銀座の週末。

  • ◆EASY to WEAR. EASIER TOGETHER.おでかけする日も、こもる日も。ユニクロのメンズニットがちょうどいい。
  • ◆The evolution of HEATTECH continues. 世界中を温め続けるインナーに今年もお世話になります!ヒートテックのこと
  • ◆UNIQLO’s CULT CLASSICS! 実は売れてる、隠れ名品を発掘
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