2024.06.14

船のなかで旅の楽しみがすべて叶う!? 「クイーン・エリザベス」でオーストラリアを巡るクルーズ旅をしてみた!後編【週末“非日常”TRIP】

いわゆる豪華客船と呼ばれる船で行くクルーズ旅は、なかなかハードルが高いと思いがちだけど……実はあなたが知らないだけかも!? 体験してみれば、まさに“非日常”な時間を味わえ、そして“お得かも”と思えるクルーズ旅の魅力を、プレスツアーに参加して実感してきました! こちらは後編なので、前編も合わせてどうぞ。

 

「クイーン・エリザベス」 はイギリスのクルーズ会社キュナード・ラインの客船で、英国女王の名を冠した世界で最も有名なクルーズ船と言われています。1940年就航と歴史があり、今のクイーン・エリザベスは3代目。乗客定員数は2,081名、さらに乗組員が980名も乗船する大型船で、全長294m、12階建てのまさに動くラグジュアリーホテル。レストランやバー以外にもラウンジやシアター、プールにフィットネスルームにスパ、そしてカジノまでさまざまな設備を備えた洋上のアミューズメントでもあり、目的地へ向かうための移動手段ではなく、船での滞在時間を楽しめるのがクルーズ旅の醍醐味とのことですが……。オーストラリアのシドニー発着で、メルボルン、タスマニア島を巡る5泊6日のクルーズのプレスツアーに参加して、クルーズ旅初体験の筆者が実際に体験して感じたこと、勘違いしていて驚いたことなど、リアルにレポートする後編です。

 

3日目、朝起きれば窓の外はメルボルンの港に様変わり!

クルーズ3日目、ついに寄港地のメルボルンに到着。早朝に港に着いたので、朝目覚めたら、外の景色は港に変わっていました。寄港地ではもちろん船から降りて観光を楽しめるのですが、船を降りる時間や戻る時間は自由。早朝から下船を待ち構えている人もいるし、朝食をゆっくり食べてから下船する人もいるし、さらに乗客が少なくなった船に残ってゆったり過ごす人もいるし、過ごし方はさまざま。さらに、乗船前や乗船時に、クイーン・エリザベスが主催する寄港地ツアーを申し込むこともできます。

 

早めに下船してメルボルンの街の観光を楽しみたかったので、朝食はブッフェ式で手軽な「リド・レストラン」へ。こちらは朝食・昼食・夕食と比較的長い時間空いているので、 時間がずれてしまったときの食事や、小腹がすいたときの間食にも便利。なかには「ピザ・ステーション」という自分でトッピングを選ぶオリジナルピザを作ることができるスペースがあるものおもしろい。

 

メルボルンは日本でも有名なオーガニックコスメ「イソップ」の本店がある街で、ほかにもオーストラリアにはオーガニックコスメがたくさんあるということで、メルボルンならではのお土産コスメ探しに勤しんだり、マーケットと呼ばれるあらゆるジャンルの店舗が集まったエリアで地元民に人気のグルメを味わったり、美術館や建築を見たりしました。寄港地の魅力は、また番外編の記事でまとめてご紹介します。

 

ルームサービスのごはんも美味しすぎて過ごし方の可能性無限大!

夕方に船に戻り、メルボルンの港を出航すると、キレイな夕日が見えました。街をひたすら歩き回って疲れ、ドレスアップしてディナーする元気がなかったので、ルームサービスに挑戦してみました。ルームサービスは24時間頼むことができ、夜遅くに小腹がすいたときや、お部屋でゆっくりしたいときの朝食にぴったり。さらにメニューも豊富で悩んでしまうほど……。

 

オーダーからそんなに時間もかからず、グリーンカレーとフルーツサラダが部屋に届きました。グリーンカレーは本格的なピリ辛さで美味しい! さらにフルーツサラダにはスイカやドラゴンフルーツが入っているところがオーストラリアっぽい南国感。本当に食事はどこで食べても美味しくて、毎日どこに行こうか考えるのが大変でした……(笑)。

 

タスマニアでは寄港地ツアーを利用しカンガルーに触れ合う!

翌日4日目は、目を覚ませばタスマニア島のバーニー港に到着していました。タスマニアでは、オーストラリアに初めて行くならぜひ体験したいと、カンガルーやタスマニアデビルに会いに行くツアーに乗船前に予約したので、ツアーバスに乗り込みました。自然豊かな街を眺めながらパークに向かい、パークでは餌やりに挑戦してカンガルーに触れ合い、さらに街の散策に、ペンギンの繁殖地のビーチにも行きました。寄港地のタスマニアの魅力は、続編の記事でまとめてご紹介します。

 

ディナーでオーストラリアといえばのビーフステーキに舌鼓

タスマニアから戻ってのディナーは、有料にて予約できる「ステーキハウス・アット・ザ・ベランダ」にて、オージービーフのステーキをいただきました。店内の雰囲気からしてすでにスペシャルな空間なのですが、ステーキの焼き方を選んでオーダーすると、ずらっと並べられたナイフから好きなものを選ばせてくれるなど、非日常の体験の連続。

 

もちろんステーキは極上の味わいだったんですが、ふわふわでほんのり甘いパンがすごく気に入ってしまい、たくさん食べてしまいました……! そして見た目も可愛いでデザートで仕上げ。熟成肉やフレッシュなシーフードなどのグリル料理の本格的なレストランですが、スタッフの方々はあまりかしこまりすぎない優しい雰囲気で、緊張することなく楽しめたのもよかったです。

 

クルーズ旅最終日は、ゆったりのんびり贅沢に過ごす、をやってみた

やっとクルーズ旅に慣れてきたかと思ったところですが、明日の終日航海日、そして明後日の朝にはシドニーに到着するツアー最終日の6日目。ツアー当初はやりたいこと、食べたいものだらけでなかなか忙しかったので、最終日はリラックスするという過ごし方をやってみました。

 

朝食を食べに行くついでに、気持ちの良い朝の散歩を。3階はデッキをぐるりと1周できるつくりになっていて、ランニングやウォーキングを楽しんでいる人がたくさんいます。美味しい食事でつい食べ過ぎてしまったときは、こちらで消費するのがおすすめかも。デッキにはチェアもたくさんあるので、午後には読書や昼寝をしている人たちもいました。

 

散歩のあと、喉の乾きを癒やすために行ったのは「ガーデン・ラウンジ」。9階のデッキエリアにあり天井がサンルームになっていて、リゾート気分が味わえる気持ちのいいカフェです。エリザベス女王をはじめ、英国モチーフをコラージュにしたようなアート作品もおしゃれ。南国っぽい生スイカジュースをオーダーして、さらにリゾート気分を高めてみました。

 

そしてずっと体験したかったサウナ! 窓一面から見えるのは真っ青な海だけで、ロウリュウの心地よい香りに包まれ海の上に浮いているような、ここでしか味わえないサウナ体験でした。サウナは無料のアクティビティのうちのひとつで、ロッカーとシャワールームもついているので、部屋まで水着で戻ることなく体験できます。そしてダラダラ過ごしたい筆者は通り過ぎてしまいましたが、サウナの隣にはフィットネスジムもあり、マシンだけではなくエクササイズクラスも充実していたようです。

 

そしてツアー序盤にこっそり予約していた、有料のスパで極上リラックスタイムへ突入。アロマセラビー・プールで流れる水に身を任せてリフレッシュしたり、アロマスチームルームでゆったりくつろぎました。アロマスチームルームはこちらもサウナ同様窓一面が海で、心から癒やされる時間になりました。

 

スチームルームでじんわり汗をかいたので、思い切ってデッキに出て外のプール&ジャグジーにもドボン。そしてプールサイドでさらに昼寝をすれば、もう何も言うことはありません。何もしないでのんびり過ごすのが贅沢、というクルーズ旅ならではの楽しみ方を最終日にして満喫しました。 また、プールサイドでは小腹がすいたら「リド・グリル」でハンバーガーをいただくのもおすすめ! 目の前のグリルでジュージュー焼いてくれるハンバーグはとてもジューシーで美味しかったです。

 

もちろんお部屋でダラダラ過ごすのも最高です! お部屋のベランダなら人目を気にすることなく、海を独り占めしつつの昼寝ができます。隣にスパークリングワインがあればなお最高。こちらも忘れていたとばかりに最終日になってやっと体験でき、大満足でした。

 

歴史あるカクテルをしっとり味わい最後の夜をしめくくる

「コモドアー・クラブ」は10階の船首の部分にあるバーで、昼間はぐるりと海を見渡せ、夜はシックなピアノ演奏が流れる大人な雰囲気のバー。「コモドアー」とは代々の船長のなかから選ばれし者に与えられる最高位の称号のことだそうで、キュナード・ラインの中でコモドアーの称号を持つ船長をイメージしたカクテルなど、豊富な種類のカクテルがいただけます。

かの有名な「タイタニック」の救出に、キュナードの客船「カルパチア」で行ったというロストロン船長にちなんだカクテルは、タイタニックが沈む前に最後にオーダーされたと語り継がれるカクテルをアレンジしたもの。まったりとしたクリームがのった甘い味わいのカクテルでした。 など、豊富な種類のカクテルがいただけます。

 

6日目は朝にシドニーに到着し、下船となるのですが、下船時は前日夜に部屋の外にスーツケースを出しておけばスタッフの方に運んでもらえます。しかし、寝るときに着るパジャマや朝使用する化粧ポーチなどはスーツケースから出し、翌日持って降りなければいけないというのをすっかり失念しており、今回は自分でスーツケースを下ろしながら下船することにしました(笑)。トートバッグや大きめのボストンバッグなどがあると便利です。これからクルーズ旅をするみなさんにはぜひ覚えておいていただきたいです。

 

目が覚めればそこには、朝焼けに染まるオペラハウスが

クルーズ旅が終わってしまうのが寂しくて、6日目は早朝に目覚めてしまいましたが、オペラハウスが朝焼けに染まる美しい景色を見ることができました。ブッフェ式レストランで朝食をいただき、手荷物を持って下船したのは9時ごろ。5泊6日のクイーン・エリザベスでのオーストラリアクルーズが終わりました。

 

毎日が初めての体験で、非日常な時間だらけでしたが、船で過ごすことそのものを楽しむことができるので「船で行く旅」ではなく「船に乗る旅」だなあとつくづく思いました。部屋に荷物を置いてさまざまな体験ができるのは大型ホテルと同じではありますが、お財布を持つことも必要ないので、身軽さは断然こちら! そして、クイーン・エリザベスは約2,000名と乗客は多いけれど、同じ空間で数日を過ごすので、なんとなく顔見知りになって挨拶したり、スタッフの方は気さくに話かけてきてくれるし、たくさんコミュニケーションをとれたのも楽しかったです。英語がもっと話せたら数倍楽しめたのに、と何度思ったことか……!

 

濃い時間を過ごしたクイーン・エリザベスにすっかり愛着が湧いてしまい、先日、東京お台場の東京国際クルーズターミナルに初入港した際、たまらず会いに行ってしまいました。世界中を航海しているクイーン・エリザベス、実は日本発着のクルーズや、期間の短いショートクルーズのツアーもたくさんあります。まず近場のクルーズから体験してみるのもいいかも。

 

 

……と、前・後編でクイーン・エリザベスでの初めてのクルーズ旅をレポートさせていただきました。さらに番外編として、クルーズの寄港地で観光したメルボルン、タスマニア島などオーストラリアの街の魅力もご紹介するので、合わせてどうぞ!

 

 

・クイーン・エリザベス キュナード・ライン

HP:https://www.cunard.com/ja-jp/

 

 

◎協力/キュナード・ライン

 

店舗情報、商品情報は取材時のもので、記事をご覧になったタイミングで変更となっている可能性があります。

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mina 2024年11月号

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STORY of WEEKEND
IN MY TOWN 古川琴音 私の街で、ニットと暮らす。

  • ◆ニットで身軽にふたり旅。
  • ◆カット&カラーで変身!ニットに一番似合うヘア
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