2025.12.02

vol.1 四千頭身 都築拓紀/クセつよ芸人さんが語る! 僕らのディ〜プな古着愛 

今回フォーカスするのは、独自の古着スタイルをSNSで発信している古着好き芸人さん。
くせが強いアイテムを選んでもなんだかまとまっているのは、絶妙なバランス感覚のなせる技だ。
そんな彼らに、それぞれが思う古着への深〜い愛を語ってもらった。

 

vol.1 四千頭身 都築拓紀さん

古着は僕にとって日常着漫画は最強の参考書です

ダメージの入ったアイテムや大胆な配色を取り入れ、独自のスタイルを楽しむ都築さん。
『TUNE』や『CHOKI CHOKI』などストリートスナップ誌を入り口に、固定概念に縛られない自由なファッション感覚を培った彼には、どんなアイテムも体に合えば着こなせるーーそんな意識が根底にあるという。

 

「スタイリングで意識しているのは、配色とサイズ感ですね。街で見かけた人の着こなしはもちろん、全然関係ないポスターやロゴの配色にヒントをもらうことも多いです」

 

 

また、漫画にも影響を受けているそうだ。

 

「僕が好きな漫画には、服装がかっこいいキャラが多くて。一番は『あひるの空』。連載当時の2000年代初期のストリートファッションがキャラ私服に反映されていて、みんなすごくおしゃれなんです。あとは『HUNTER×HUNTER』のキルアが着るロンTのディテールとか、パンツとのサイズ感のバランスとかも参考にしてます。だから僕の服装も、実はシルエットだけ見たら、“あのキャラっぽい”ってことは結構ありますね」

 

 

ダメージも、なんてことない古着も、日常着として永く愛せる

彼の自宅のクローゼットには、大きな穴が空いたスウェットや袖が破れたTシャツなど、ダメージの入った古着が多く並んでいた。

 

「ダメージのある古着って、数ある選択肢の中からわざわざ、意思を持ってそれを選んでいる一方で、着ればなんでもいいでしょっていう無頓着さもある。正反対の要素が同居している感じに魅力を感じるんです。あとスタイリングにも幅が出せますよね。1枚だけで着てもポイントになるし、今日みたいに穴の部分からインナーを見せるとか、レイヤードが工夫できる。今穿いている迷彩柄のパンツも、裾が裂けていたり、つぎぎの跡があります。数千円の“なんてことない”古着なんですけど、ブランドものにはない、唯一無二の表情があるんですよね」

 

クローゼットの中でも特に目立っていた、大きくダメージの入ったスウェットとスカジャン。

 

クローゼットを整理する際も、なかなか手放せないのは“なんてことない古着”だ。

 

「例えるなら、最近関係がマンネリな彼女がいて、そろそろ潮時かなと思っていたけど、冷蔵庫を開けたら思いがけずきれいに整っていて、ハッとするみたいな(笑)。なんてことはない存在なんだけど、この子はいつも僕を支えてくれてたなとか、こんなよさがあるじゃないかって思えるような。僕にとって価値が高いのは、そういう古着です」

 

 

PROFILE

四千頭身 都築拓紀
Instagram:@tzk4000

つづき・ひろき●1997年3月20日生まれ。茨城県出身。お笑いトリオ・四千頭身のメンバーとして2016年デビュー。2023年に自身のブランド『HIROKI TSUZUKI』を立ち上げた。次シーズンのポップアップを11月ごろに開催予定。

 

mina12・1月合併号では、インタビューのほかに都築さんの古着コレクション、行きつけの古着店を掲載。

mina12・1月合併号はこちらからチェック!

 

◎Photo / Kobayashi Mariko

 

 

2025・2026年mina12・1月合併号(2025年10月20日発売)より

記事に掲載されている情報は取材時のもので、記事をご覧になったタイミングで変更となっている可能性があります

 

MAGAZINE

【2025年12・1月合併号】CONTENTS/特集:お笑い芸人 表紙:向井 慧(パンサー)

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My Slow Days 向井 慧(パンサー)
本とサウナと吉祥寺。

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